紙の本棚

Bookshelf made of Papers

企画
建築クロノ
選出者
服部浩之
クライアント
豊橋市役所 まちなか図書館整備推進室
デザイン・設計
芝野健太

「まちなか図書館」の開館を予定している豊橋市が企画する「まちじゅう図書館プロジェクト」の出展物。
デザイナーや建築家4名が制作した本棚を街中のお店に設置し,本を通した市民同士の交流を楽しむプロジェクト。

私はここで,紙資源の循環を考える「紙の本棚」を制作した。
本や印刷物は,その製造過程において多くの紙がロスしており,本自体もまた不要になれば廃棄される。そういった「古紙」は製紙会社へと回収され,新たな紙製品を作るための原料として再利用される。
そういった古紙パルプを原料とする紙製品を加工して制作したのが「紙の本棚」である。
天板は北越コーポレーションのパスコ,脚はパルプモウルドを使用し,設置する場所に合わせてユニットを組み合わせられる設計とした。
本と本棚に囲まれた小さな空間に身を置くことによって,「紙」という資源の循環が可視化され,私たちが暮らす足元(社会)を見つめ直すためのきっかけとなることを目指した。

© Kenta Shibano